散財狐の正体

実はみんなも狐憑き

ワイに取り憑いて離れない散財狐の正体を教えよか。

その前にちょっとみんなを見てみると、おるでおるで。そこかしこにいっぱいや。あんたらにも大きいのから可愛いのまで、いろんな狐が取り憑いとる。

えげつない狐に取り憑かれて、もう人間か狐か分からんようになっとる奴もおるやないか。

そう言えば話はそれるけど、おっちゃん子供の頃、わら人形の呪い見たことあるんや。そうや、あの白装束着てわら人形に釘かなんか打ち込んでするやつ。

昔々の話や。おじいと夜の峠道を歩いててたまたま出くわしてんけど、おじいがそれ見て一目散にワイの手を引いてその場をダッシュで離れた。

実際にわら人形見たんやないし、釘を打ち付けてるところやないけど、暗いところで白い服着てた人がいたのは覚えてる。

真相は分からんけど、おじいが言うには、あれは間違いなくわら人形の儀式で、呪っているところを他人に見られた張本人は、呪いが自分に降りかかるんやと。それを回避するためには見たもんを襲わなあかんらしい。

コワイコワイ。ちびりそうな話やないか。

話逸れてごめん。

何の話やったかいな?あっ、狐の正体やな。

それはな・・・

空気や。この社会を包んでる空気なんや。

みんな気付かへんうちに、あれ欲しい、これ欲しい、もっと欲しい、ひとよりええもん欲しい、欲しいよ欲しいよ~って思わされてへんか?

無駄遣いするのは自分のせいやと思てるやろ。違うんやで。それは全て散財狐のせいなんや。社会の空気のせいなんや。これは冗談でもなんでもあらへん。

無駄遣いさせようという空気が社会に蔓延していて、本来は堅実かつ計画的に生きようとするみんなを邪魔してるんやで。